初動期避難所運営マニュアルの構成

◆ 避難所運営マニュアルの表現・構成方法 (2017.11.25更新)

「避難所運営マニュアル」は、その機能・用途から表現方法や構成方法が異なると思います。

(1)「避難所運営マニュアル」の読者は?
まず最初に、「避難所運営マニュアル」は、誰向けに作成するのかを明確にする事が重要です。
幾つか対象者及び目的が考えられます。

   ① 実際に避難所運営をする運営委員向け
   ② 自治会役員の啓蒙用
   ③ 地域住民への啓蒙用
   ④ 行政が各防災会向けに作成する標準マニュアル

対象が誰かにより、内容を全体が概観できる程度にしたり、内容を時系列的かつ詳細に記述したりとなります。当然、作成分量・印刷分量が変わります。実は、予算の殆ど無い防災会等では、印刷量が多い事は深刻です。行政側の支援を受けられるよう考えるべきです。

(2)表現方法
表現方法は、幾つか考えられます。例えば、

   ①文書中心で、想定される事項を極力列挙する表現方法
   ②文書中心ではあるが、極力要約して理解し易くする表現方法
   ③行動には順序性が有り随所で判断が必要なので、フローチャート形式で表現する方法
   ④フローチャート形式で示しながら、詳細を記載する表現方法

私の考え方は、経験業種も生活環境も興味分野も異なる避難住民が「避難所運営役員になる」事を想定するので、避難所運営はほぼ知らないという立場で考えて、また混迷する避難所で色々な意見や知識を伝える時間と手段がないことを考えると、①の方法で出来るだけ多くの情報を与えるのが良いのではないかと考えます。また、フローチャート形式は、IT部門や企画部門経験者等知っている人は知っていますが、それほど一般的なものではない事も考慮すべきです。

(3)構成方法
構成も幾つか考えられます。考えられる構成の例を、提示します。

   ①避難所開設編
   ②避難所運用編
   ③様式集
   ④備蓄品一覧 ※備品毎の写真、個数、使用法あるいは組立法、場所を記載するのが良い
   ⑤関連部署一覧、関連自治会役員名簿、等

これらの物は、必要に応じて随時更新されるべきなので、印刷コストを考え差し替え可能な形式が望ましいと思います。

①の「開設編」に関しては、出来れば「事象の(想定する)発生順に記述する」のが、実運用上有効だと考えます。運営委員はみな素人ですし、発災でおろおろしている状態ですから、出来るだけ実際に則してかつ容易であることが重要だと思います。

②の「運用編」に関しては、種々の作業を同時にやって行く必要が有りますので、単純に時系列で表現出来なくなります。全作業を、タイムチャート形式で表現し、関連性を理解してもらうことも重要です。また作業の達成目標時刻を、定めておく事も重要です。

◆ 初動期避難所運営マニュアルの構成 (2017.11.25更新)

具体的に、初動期に用いる「避難所運営マニュアル」の構成を、提示します。
前段でも説明しましたが、提示するのは事例であり、各避難所の諸事情を考慮し構成を考えて戴きたい。ここでは、避難所役員及びその候補者への教育も考慮して、平時での準備等も構成に入れて有ります。

第1章 避難所運営の全体の流れ

第2章 避難所開設
2.1 関係者の参集及び避難所開設組織の設置
2.2 避難所施設の安全点検
2.3 避難所の開設
2.4 避難者の受入れ
2.5 避難者名簿の作成

第3章 避難所運営
3.1 初動期避難所運営委員会の設置
3.2 水・食料・生活必需品・し尿処理・ごみ処理・情報収集伝達
3.3 避難所業務の目標時間
3.4 水の供給
3.5 食料・生活必需品の調達・供給
3.6 し尿処理・ごみ処理・ペット対策
3.7 防火・安全対策
3.8 情報の収集・伝達
3.9 医療活動補助
3.10ボランティア受入れ
3.11御遺体の処置

第4章 平常時の準備
4.1 地域コミュニティへの積極的な参加
4.2 避難所への持ち物
4.3 一般家庭での減災と備蓄

付録
付録A  様式集
付録B (写真付き)備蓄品一覧
付録C 参考資料一覧
付録D 関係部署及び地域関係者一覧 
付録E 編集者名簿